あつぎ豚だけじゃない!神奈川名産「高座豚」を
はじめとした様々なブランド豚を生産・協力しています
日本養豚の長い歴史の中で一度は幻と化した豚。
明治中期以降に綾瀬・寒川を中心部とした相模原から藤沢までの旧高座郡と呼ばれる神奈川県央地区で盛んに飼育が行われた「中ヨークシャー種」の豚が『高座豚』でした。高座豚のルーツである「中ヨークシャー種」はイングランド原産の脂の厚い品種で、かつては豚脂(ラード)が高い価格で取引されていた事もあり、日本の豚肉生産の約90%を中ヨークシャー種が占めていたほど、主流の品種でした。畑作が中心の旧高座郡では、サツマイモや小麦が多く栽培されていたことから、それらを飼料として与えていたことも関係し、肉質は濃厚、良質で、脂肪は多いもののしまりの良い肉質が評判となり、『高座豚』として薩摩の黒豚とともに全国的に名をはせ、第二次世界大戦後のピーク時には3000頭前後の飼育がされていました。しかし、中ヨークシャ―種は脂価格の下落と共に、成長が早く、脂が少なく産肉性の高い品種が主流となり、1970年代には『高座豚』を含め、国内の中ヨークシャ―種は全滅したとも言われていました。
「昔の豚肉はおいしかった」そんなお客様の声を受け、80年代中頃に地元の養豚家たちは『幻の豚・高座豚』を復活させるべく立ち上がります。
イギリスへ渡り、ヨークシャー種を買い付け、各種の品種改良を重ねながら良質な配合飼料の開発や徹底した飼育管理等の試行錯誤を繰り返し、約20年にも及ぶ研究と努力の結晶がようやく実を結び、ついに『新生・高座豚』は復活を遂げる事となったのです。
臼井農産の『高座豚』は独自の掛け合わせにより、純血種に近い甘みのある深い味わいの高座豚を生産しています。現在、様々な「高座豚」と呼ばれる豚肉があるものの、脂が厚くなる事や成長スピードが遅くなる等の理由で、中ヨークシャ―種の血が入った豚は多くありません。
厳しい認定基準をクリアした神奈川養豚の伝統を受け継ぐブランド
「かつて全国的に有名となった神奈川県伝統のブランド豚「高座豚」。その伝統の生産技術を受け継ぎ、神奈川県内での厳しい認定基準をクリアした10の生産者のみに生産が許されるブランドが「かながわ夢ポーク」です。
伝統の技術に近代的な改良、飼養管理技術を取り入れて作成された「かながわ夢ポーク飼養管理マニュアル」をもとに、各農場での徹底した品質管理と深い愛情を持って育てられた神奈川自慢の豚肉です。
私たちはあつぎ豚の他に、かながわ夢ポークの生産も手がけています。
それらを一手に担っている養豚場が、厚木市養豚センターです。
温暖な気候と豊かな水に恵まれ、都心へのアクセスも良く、近年、急激に宅地化が進む中で、地域に根ざした“親しみやすい養豚場”づくりを目指しています。
都市近郊での畜産を未来へ受け継いでいく為、畜産環境対策を中心に良質な堆肥を製造・販売も行っています。
創業100年の夢をかなえた、老舗「さの萬」ブランド豚
大正3年(1914年)、富士郡大宮町で創業し、1950年には元祖「富士宮焼きそば」を考案した老舗、
さの萬。創業100年の食肉の老舗が描いた夢の豚 “萬幻豚”の関東地区生産拠点として、私たちは協力しています。
“お肉屋としてホンモノと呼べる、「おいしいなー」とため息の出る豚を作りたい“という老舗の願い。その願いをかなえた、プロもうなるおいしい豚肉です。